HFモービル入門

ここでは、HFモービルをこれから始めようという方のために、HFモービルで何が出来るのか?
何を用意すればよいかを簡単に説明します。

HFモービルって?

  モービルハムというのは、自動車、バイク、自転車、などなど移動するものに無線機とアンテナを取りつけ、アマ
チュア無線を楽しむ形態です。なかでも周波数が30MHz以下の短波帯(HF帯)を利用するものをHFモービルと
いっています。短波帯を使用するこにより、電波を電離層で反射させる通信が可能になるため、見とおし距離を
遥かに越えて、海外とも交信が可能になるのです。たとえば、あなたの車につけた無線機とアンテナ、それだけで
何の力も借りず、遠く、海外ともお話しが出来るわけです。

HFモービルでどこまで交信できますか?

  よくある質問です。答えは世界中どこでも、です。というと、そのためには何か特殊な仕掛けが必要と思われ
るかもしれません。しかし、市販の無線機で(最大出力が50Wまでのもの)と市販のHFモービル用アンテナ、
たったこれだけで、地球の裏側まで電波は届くのです。信じられないかもしれませんが、本当なのです。

何が必要ですか?

 HFモービルはアマチュア無線の一運用形態ですから、アマチュア無線の資格が必要。それと、アマチュア無線
用の無線機で短波帯の電波が出るもの。それと、アンテナ、自動車に積む場合は自動車です。アマチュア無線の
資格は4級でも短波帯に出られます。4級ですと、短波帯の出力は10Wに制限されますが、それでも海外と交信
することは十分可能です。ただ、出力が小さいとそれなりに苦労はするかもしれません。HFモービルの場合、いく
ら1級アマチュア無線技士であっても、移動する局なので上限が50Wと決められています。この上限の50Wの
出力を出せるのは3級アマチュア無線技士以上の資格が必要です。3級アマチュア無線技士の資格があれば、
一部の周波数に出れない以外はHFモービルにおいては、それ以上の資格と同等ともいえます。

無線機にはどんなものが良いのですか

 市販されているアマチュア無線機で短波帯の電波が出せるものなら基本的になんでもOKですが、現在は
各社から車に搭載することを前提としたコンパクトな無線機が発売されており、これなら狭い車の中でも邪魔
にならず、また、フロントパネルがセパレートしたり、別にコントロールパネルを取りつけられるものがあります。
以下に製品の例をあげます。この時、気をつけなくてはならないのは、HFモービルは移動する局なので、
出力は50W以下である必要があります。ですから、無線機も出力が50W以下でなければなりません.

以下は、IC-706MKIIのフロントパネルをセパレートにして車に取り付けた例です。(7M3GOH)

アンテナはどんなものが良いですか?

 これも各社より、いろいろなアンテナが市販されています。おおまかにいって、特定の周波数帯だけに出られる
いわゆるモノバンドというものと、複数の周波数帯に出られるマルチバンドアンテナがあります。性能的にはモノ
バンドアンテナの方が若干良いです。中には第一電波のMDシリーズのように、モノバンドでありながら、コイル
を交換することにより複数の周波数に出られるものもあります。

周波数帯はどこがよいですか?

 HFモービル入門用としては、7MHzか21MHzをお勧めします。特に21MHzはコンディションがよければ海外
とも楽に交信できる出来る周波数ですのでお勧めです。7MHzは国内交信には最適の周波数ですが、SSBで
は混信が激しく、その点で苦労することもあるかもしれません。ただ、季節を問わず、全国と交信できるというの
が魅力のバンドです。
 ただし、短波帯、HF帯というのは、周波数が同じでも季節や時刻により入感状態が大幅に変わってきますから、
これを把握していなければ上手く交信できません。たとえば、冬の21MHzでは、国内は交信できる場所は限られ
ますが、海外はとてもよく入感します。逆に初夏の頃の昼間は国内がとてもよく入感するといった具合です。

車同士ではどのくらい交信できるのでしょうか

 これは、私(7M3GOH)の経験からすると、アメリカ西海岸のHFモービル局と車同士で交信を成立させた経験
があります。また、自らグアム島に出向き、そこでレンタカーに無線機とアンテナを取り付けて電波を出した結果、
日本のHFモービル局と楽々交信成立しました。条件さえよければ、可能性は無限に広がります。モービル局だか
らこのくらいしか飛ばないということはなく、電波が届く範囲というのはモービル局だからという区別はありません。
限られた環境でどこまで出来るかというのも一つの魅力です。

車に無線機などを取り付ける時に特に気をつけることは?

 とくに気をつけなければいけないのが、無線機の電源とアンテナアースです。送信時はかなりの電流がながれ
ますので、しっかりした容量を確保する必要があります。電装品を車に取りつける場合、容量の小さなものであれ
ばシガライターなどから取ることがありますが、無線機の場合、これでは電流容量が不足して、ちゃんと動作させる
ことが出来ません。バッテリーから直に配線するのがベストです。その際にショート事故防止のため、かならず、
バッテリー側の根元に適切な容量のヒューズを挿入してください。ヒューズがないと、ショートさせた場合に車両火災
の原因になりかねませんので危険です。それ以外にも工夫すれば電源の確保方法はありますが、これは別途、
HFモービルのセッティングノウハウとして紹介する予定です。
 もう一つ重要なことは、アンテナアースです。これまたききなれないことかもしれませんが、HFモービルアンテナ
は通常、アンテナアースを必要とします。これは市販のアンテナですと取り扱い説明書に簡単な説明がしてある
かと思います。簡単に言えばアンテナの根元を車のボディーと最短距離で導通させるとよいのですが、これもただ
単に導通させれば良いわけではありません。詳しいことは別途セッティングノウハウとして紹介します。

さあ、あなたもHFモービルを始めましょう。
きっと楽しい世界が待っています。
わずか2m足らずのアンテナは世界と繋がっているのです。

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