XU7ACD Report 1

日本からバンコクへ
 2001年6月,転勤の都合で日本からバンコクへ移り住むことになった。 海外での滞在は 1997〜98年のアメリカに次いで2度目だったので特に不安も無かった。 こういう時には,無線の世界の「利便性」が発揮され, この趣味を持てて良かったなぁ...とつくづく思うのである。


人口600万の都バンコク
 生活が落ち着くと,RAST (Radio Amateur Society of Thailand) の G3NOM:Ray にコンタクトを取り,タイでのアマチュア無線事情について調べてみた。 当時はアメリカとスイスの国籍を持つ者は相互運用協定により HS0Z で始まる3文字サフィックスのコールサインによりタイから運用できるが,それ以外は原則 RAST の永久会員になることが条件で,クラブ局 HS0AC からのみゲストオペで運用できるというものであった。  ということは,KE1EO の FCC ライセンスを持っていても国籍で引っかかって,タイでは個人局の設備を持つことができないということ。 あぁ,自由に設備を持つことができる日本が,アメリカが,ナント羨ましいことか!  毎日は運用できなくとも,とりあえずはどこかから運用できる環境を整えようと,早速 RAST の会費(永久会員:2000バーツ)を支払ってメンバーとなり,HS0AC での運用を始めた。

 HS0AC は こちらのページ で紹介しているが,バンコク市内から北に車で1時間ほどのところに位置するため,交通の便は決して良いとは言えない。 それでもなんとか無線が運用したいばかりに, CQ WPX CW や All Asian などのコンテストでメンバーが集まる時に仲間に入れて貰い,無線に時間を費やした。 しかし,タイでは残念なことに 50MHz は未だアマチュアには開放されていないので運用は HF ばかり。  とはいえ JA とは違ってヨーロッパの近さやロケーションによるパスの違いを実感し,パイルアップを楽しんだ。 そうこうするうちに,残念なニュースが私を襲った。  HS0AC の突然の閉鎖! ガァ〜ン,それは 2001年10月のこと,RAST のメンバーに再開の目途を聞いても,誰も答を知らない。 あ〜ぁ,これでタイでは無線ができなくなったわけだ。

XW2A 米塚さんとの再会
 タイでの無線運用が絶望となり 2001年も終盤が迫ったある日,ラオス・ヴィエンチャンの XW2A (ex JA2EZD):米塚さんから突然連絡があった。 「DEA,今バンコクに居るんだって?」 これにはビックリした。  彼とはかれこれ20年近くご無沙汰だったからである。

 私が米塚さんを知ったのは,1983年だったかな? 当時学生だった私は,宮崎の JA6YBR から主にコンテストに QRV していた。 設備もオペテクも未熟ながら片っ端からコンテストに参加し,当時の JA2YKA, JA3YKC, JA9YBA などに憧れたものだった。  その頃,コンテスト大好きの連中が集まるミーティングが東京で開催されると聞いて,蒼々たるメンバーが集まる中,九州の田舎からノコノコ出て行った。 このミーティングで知り合ったのが気さくで話し好きの JA2EZD(当時):米塚さんである。

 ラオスからの連絡には JG4PSV:中嶋さんが立役者となった。 JA とのオープンで XW2A が 50MHz で JA と QSO している中,JG4PSV と QSO,中嶋さんが私のことを伝えた次第。 中嶋さんとは,私がこちらに来る前に山口の 50MHz のミーティングで何度かお会いしており, また中嶋さんがタイの事情に明るかったことから,タイでの生活や環境などのいろいろな情報を戴いた方である。 いやぁ,世間は狭いものですなぁ。

 その後,中嶋さんが来タイされる折りに米塚さんと3人で「ミーティング」を持って,ハムならではの楽しいひとときを過ごした訳です。

カンボディアの免許

遂に入手したカンボディアのライセンス
 XW2A:「DEA,タイでは免許貰えないようだけど,どうしてるの?」
DEA:「この前までは HS0AC で運用できたけど,10月に突然閉鎖になって,その後は全然無線できない状況ですよ。」
XW2A:「それは残念だ。 カンボディアにシャックがあるけど,ライセンス取って運用してみない?」
DEA:「シャックってどこ? ライセンスは簡単に取れるの?」
XW2A:「書類が揃えば,今度プノンペンに行く時に持って行こう。」

 渡りに船とはこういうコトをいうのでしょうか? 『カンボディア』の響きにちょっと不安はあったが,米塚さんから,現在では常識的な「フツウ」の行動する限り特に心配はないこと, アマチュア無線については法が確立しており,JA の免許をベースにライセンスが発給されること,シャックはプノンペンの南西 250km ほどの Sihanoukville(シアヌークビル)という地にあり,ノイズレベルが低く「入れ食い(?!)」であることなどを聞いて不安は吹き飛び,その気になった。  早速揃えた書類を米塚さんに託し,ライセンスの到着を待った。

 暫くすると,米塚さんからライセンスが届いた。 正真正銘のカンボディアのライセンスである。 コールサインは XU7ACD,有効期限は2003年1月まで。 自分のオリジナルコールの一文字 "D" がサフィックスにあるのが嬉しい。  タイでは運用できなかった 50MHz も勿論運用できる。 さて,どんな世界が待っているのだろうか?


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